今どこで何してんの

思い出すのは、仲良しだった女の子たちではなく、

当時好きだった男の子でもない。

 

あるクラスの男の子がいた。

高校に入学したてのときはいろんな子と話して、

当時私はそれなりに成績が良かったので、

その男の子はそのことについて私に話しかけてくれた覚えがある。

 

夏休みを終えて私は不登校になった。

学校に戻ってきてからも、私は勉強がしんどかったり、

人間関係でトラブルを起こしたりしていた。

そんなとき、その男の子から声をかけられた。

「生きてるか」

「...死んでる」

「生きてるなら大丈夫だ」

抜け出せない嵐の中で、
ぶっきらぼうに声をかけてくれて、

私の辛さを感じ取ってくれたことが嬉しかった。

 

彼はクラスで嫌われていたらしい。

「プライドが高い」などと言われていたが、

どうして嫌われていたのか私には全く分からない。

 

私は文系、彼は理系だったので、

2年以降クラスが分かれてしまい、
接点がなくなってしまった。

 

同窓会に来そうにない人ほど、

会いたくなってしまう。

彼は1年生の3月の打ち上げにも来なかったから、

きっと同窓会には来ない。

 

今どこで何をしているのかな。

10年経った今、もう一度話してお礼が言いたいな。

学生のときにもっと話しておくべきだったかもしれないけど、

1年のときのあのクラスで、きっとそれはお互いにとって難しかっただろう。

私の辛さを感じ取ったのは、

あなた自身が孤独やしんどさを経験していたからなのかな

 

もう会えない人に、会いたいと渇望する。